2023.04.07 お役立ち情報
〇診療報酬上の評価なければSaMDの産業振興は不可能 慈恵医大・村山教授「何かを削って」新分野に傾斜配分を
MEジャーナル記事より
東京慈恵会医科大学脳神経外科学講座の村山雄一主任教授は3月28日、「国民が受ける医療の質の向上のための医療機器の研究開発及び普及の促進に関する検討会」で、プログラム医療機器(SaMD)の診療報酬上の評価が十分でなければ、産業振興は実現しないとの見方を示す場面があった。
◆何かを削って新分野に点数を付ける戦略が不可欠
村山教授は、治療アプリを例に、診療報酬の評価が十分ではないとし、「いくらAMEDで、ソフトウェア開発に億単位の資本投資をしても、結局出口の保険のところで点数が十分につかなければ意味がない」と断じた。
そのうえで、「何かを削って、こうした新しい分野に保険点数を付けるという戦略がないと、成長戦略を謳っていても、資金回収ができなければ誰も参入しない」と問題意識を表明し、「しっかりと資金が回収できるような戦略を考えたほうが良い」と持論を述べた。
保険局医療課の中田勝巳医療技術評価推進室長は、「これらの治療アプリは、臨床的な有用性を踏まえて、中医協として決定された。2024年度診療報酬改定に向けて、SaMDの評価のあり方など、リアルワールドデータを使いながら早期の開発などの観点を、保険診療としてどのように評価していくか、WGを立ち上げて検討を進めている」と報告した。