2023.05.12 お役立ち情報
〇内保連・待鳥氏 画像診断「専門医の評価が不十分」
内科系学会が加盟する内保連の放射線関連委員会で委員長を務める、国府台病院放射線科の待鳥詔洋診療科長は4月15日、日本医学放射線学会のシンポジウムに登壇し、画像診断の診療報酬について、撮影・診断料などに偏り、専門医の評価が十分でないという“アンバランスな体系”を解消すべきとの立場を鮮明にした。
現在の診療報酬体系をみると、放射線診断の専門医を評価する「画像診断管理加算」は、画像診断の医療費のわずか3%。残り97%は、撮影ごとに発生する撮影料、診断料、電子画像管理加算といった「撮影ごとに発生する診療報酬」という構造になっている。
待鳥氏は、2022年度診療報酬改定で、AIなどの管理を評価する「画像診断管理加算3」が創設されるなど、ここ数回の改定で専門医を評価する流れになっていることを歓迎しつつ、まだまだ道半ばとした。
待鳥氏は現行の診療報酬体系のままでは、「病院経営者にとって、検査を回してCTを増やすようなインセンティブが働き、雇用を増やしてくれない」と分析。「画像診断管理加算」の評価を引き上げて、「撮影ごとに発生する診療報酬」への過度な偏重を是正していくことが、専門医の雇用や、診断部門の体制充実にもつながると説いた。
MEジャーナル記事より