2023.06.16 お役立ち情報
〇医機連・山本新会長 副会長と連携した会務運営を 「逃げるつもりない」が「会長1人で対応しきれない」
日本医療機器産業連合会の山本章雄会長は6月13日、会長就任後初の記者会見に臨み、医療機器はディスポ品から大型機器まで多種多様で、製品のスコープも広がっているとして、「会長1人ではなかなか対応しきれない。逃げるつもりはないが、副会長4人に得意な領域で役目を持っていただき、5人体制で連携しながら進めていきたい」と所信表明した。
三村孝仁前会長が「信頼と協力」を掲げ、独立心の強い傘下団体の融和に努めてきたが、山本会長もこの路線を引き継ぎ、“集団指導体制”で会務運営を進めていく。
山本会長は、会長就任にあたって注力する“4つの個別テーマ”をあげた。まずコロナ禍で問題が顕在化している「安定供給」については、「パンデミックや自然災害だけでなく、国際情勢として自国優先主義などで、サプライチェーンの分断が起きる可能性がある。医療を止めることはできないので、大きな柱として注力する」とした。
「医療のデジタルフォーメーション」については、データの利活用、サイバーセキュリティなどに継続して取り組む方針を示し、「医療としても避けて通れない、これがベースになるという前提で、インフラの様な話」と強調。とくに、異業種企業やベンチャーなどとの連携によるイノベーションに強い期待感を示し、「安定供給との両輪で、とくに大事なところだと認識している」と力説した。
残りの2テーマは、「脱炭素社会」「コンプライアンスの強化」で、環境への配慮、企業倫理の徹底を、従来以上に意識して取り組むとした。
山本会長は来年の医機連40周年をめどに、策定から5年を経過した「産業ビジョン」の見直しに着手する構えを見せた。人工知能(AI)については、どこで開発されたかというような背景も重要になるとして、新たなルール作りの必要性に触れたほか、対話型のAI(生成AI)など、新たなテクノロジーへの対応を踏まえた内容に改定すると意欲を示した。
MEジャーナル記事より