2023.10.06 お役立ち情報
〇中央社会保険医療協議会・費用対効果評価専門部会(第65回)
中医協「費用対効果評価専門部会」が10月4日に開催され、高額薬の価格調整範囲の見直しなどについて、引き続き議論。支払側委員からは、価格調整の対象範囲の拡大について、「高額薬」だけでなく「類似品」も含めるかどうか、検討すべきとの声があがった。
費用対効果評価制度では、全体の費用と効果を比較しているが、価格調整範囲は有用性系加算や営業利益部分などに限定されている。分析対象と価格調整として反映する対象の範囲が異なると、費用対効果評価専門組織からも指摘されており、前回の部会でも、高額薬を対象に、評価結果を従来よりも広い範囲で価格調整する方向で議論が進んでいた。
介護費用の分析の取り扱いについては、「まだ研究の域を出ない」との意見が相次いだ。診療側委員は、「薬剤のみを評価するのはこれからの研究だろうが、極めて難しいというのが感想」と発言。薬価収載希望書で、介護費用のデータも付記している認知症治療薬「レケンビ」(レカネマブ)について、「認知症は社会的な人とのかかわり、環境要因など様々な要因が影響する。(投与対象となる)MCI(軽度認知障害)では、現状においては介護サービスをあまり使用していない」と慎重な姿勢を示した。