2023.11.24 お役立ち情報
〇中央社会保険医療協議会保険医療材料専門部会(第124回)
中医協・保険医療材料専門部会が11月17日開催され、実臨床でのプログラム医療機器(SaMD)の主な用途として、(1)人工知能など診断の「支援」に用いるもの(2)SaMDを使わないと同様の技術を提供できない遺伝子変異解析などの検査に用いるもの(3)治療用医療機器の制御に用いるもの(4)医学管理のために医療機関外で患者が使用するものの4つのケースに分類。特定保険医療材料料としての上乗せ評価に該当するかどうかの評価軸を明示した。
また、既存検査などを支援するSaMDについて、臨床上の有効性が明らかに向上する場合に限定して、技術料への加算で評価するとした。SaMDを使うことで一般医が同等のパフォーマンスを発揮できるケースについては、「施設基準の緩和」を検討するとした。施設基準に定められていない人員減や、医師の労働時間短縮につながるSaMDは、「それのみでは原則として加算としての評価は行わない」と明確化し、プラス評価を求めた業界要望は採用されなかった。
また、医学管理のために患者が使用するSaMDについては、原則として特材として取扱う。SaMDの原価計算については、有体物である一般の医療機器のコスト構造と大きく異なることから、一定の係数を適用せず、当面は個別判断することとし、事例を集積してSaMDの特性に即した計算式などの類型化を検討するとした。
いわゆる二段階承認については、第一段階承認の時点で、保険外併用療養費制度を活用できるよう、中医協に検討を求めることするとともに、A1、A2区分(包括、特定包括)で保険適用できることも併せて明確化した。
このほか、高血圧治療アプリ等で、患者が保険適用期間を超えて使用を希望した場合には選定療養として使用の継続を認める方向で、中医協総会に検討を求めるとした。