2023.11.24 お役立ち情報
〇中央社会保険医療協議会 総会(第564回)
中医協・総会が11月15日に開催され、2024年度の診療報酬改定に向けて働き方改革の推進をテーマに議論し、支払側委員が医師の働き方改革を進めるための「地域医療体制確保加算」の廃止を主張した。
この加算を算定している医療機関に勤務する医師のうち、長時間労働の医師の割合が増えているなどとする厚労省のデータを踏まえた発言で、診療側委員は「廃止はあり得ない」などと強く反発した。
また、支払側委員は「地域包括ケア病棟入院料」について、医療資源の投入量を適切に反映した評価に見直すよう求めた。この入院料を算定する患者の1日当たりの医療資源投入量(包括範囲)が入院初期に大きく下がった後、徐々に低下するとのデータを踏まえた要望で、診療側委員はそのような傾向は退院に向けて症状が改善する経過として「当然のこと」だとし、現行を維持すべきと主張した。
さらに、支払側委員は、回復期リハビリテーション病棟による医師や社会福祉士の専従配置を評価する「体制強化加算」は廃止すべきと主張した。
他にも、「地域包括ケア病棟入院料」の算定要件の計算対象から「短期滞在手術等基本料3」を外すなどの診療報酬改定で見直しが必要という認識を診療側・支払側双方の委員が示した。
他にも、アルツハイマー病の新薬「レカネマブ」の薬価を通常通りの類似薬効比較方式か原価計算方式で算定し、補正加算も既存のルールに則って評価することを了承した。具体的な薬価を今後検討し、年内の収載を目指す。