2023.12.01 お役立ち情報
〇機器の日常点検データの電子化サービスを開始 シーメンス 将来的な故障予測機能も視野
シーメンスヘルスケアは11月22日から、同社製の医療機器の日常点検を電子化する無償サービス「Daily Check Sheet」を同日付で導入すると発表した。現場のワークフローの電子化・効率化により、医療従事者の負荷軽減を図るとともに、機器の安定稼働で、検査・治療が安全に受けられる環境作りに貢献することを目指している。将来的には機器の故障予測にもつなげたい考えだ。
「Daily Check Sheet」は、オンラインポータルサイト「teamplay Fleet」に標準搭載されるサービス。パソコンやタブレット端末で、同社製の医療機器の検査室環境や、起動状況や動作確認、付属機器の状態などを簡単に入力可能で、同じ点検シートを情報共有することもでき、院内での承認のプロセスの効率化にもつながるという。
さらに未入力項目に対するアラート機能も搭載することで、点検漏れ防止につながるほか、日々の入力データの月次表示も可能で、異常が発生した時期や頻度を容易に確認できる。機器の故障時には、「Daily Check Sheet」のデータを同社と医療機関が共有することで、故障の原因特定に必要な機器の使用環境や状況の把握が容易になる。
日常点検の記録を電子データで保管することで、病院内の文書保管スペースを大幅に削減できるほか、病院機能評価や保健所等の監査などの際にも、必要な情報が簡単に検索可能になる。来年前半には、「Daily Check Sheet」内の項目で、「異常」ボタンを選択すると、カスタマーサービスに自動送信される機能を追加する予定。
同社のThomas Burkartカスタマーサービス事業本部長は、「日常点検のデータを活用し、将来的には装置の故障予測を行い、未然にダウンタイムの防止につなげるなど、今後も当社のデジタルソリューションにより、医療従事者の方がシームレス、かつ効率的に日々の業務を行うためのサービスをご提供し続けられるように邁進する」とコメントしている。