2023.12.15 お役立ち情報
〇社会保障審議会 医療部会(第105回)
社会保障審議会は、医療部会と医療保険部会を相次いで12月8日に開催し、2024年度診療報酬改定の基本方針が大筋で了承された。
改定にあたっての基本認識として、(1)物価高騰・賃金上昇、経営の状況、人材確保の必要性、患者負担・保険料負担の影響を踏まえた対応(2)全世代型社会保障の実現や、医療・介護・障害福祉サービスの連携強化、新興感染症等への対応など医療を取り巻く課題への対応(3)医療DXやイノベーションの推進等による質の高い医療の実現(4)社会保障制度の安定性・持続可能性の確保、経済・財政との調和を掲げた。
そのうえで、改定の基本方針と具体的な方向性を策定。働き方改革などの推進、地域包括ケアシステムの進化・推進、医療DXを含めた医療機能の分化・強化、連携、安心・安全で質の高い医療の推進、効率化・適正化などに重点的に取り組むと整理。
また、「人材確保・働き方改革等の推進」を重点課題に位置付け、医療従事者の賃上げを促す方向性を打ち出した。診療報酬による賃上げの推進策は中央社会保険医療協議会で、引き続き議論する。医師・歯科医師・薬剤師・看護師を除く「コメディカル」の賃金の平均は、全産業の水準を下回って推移しているため、賃金格差を解消し、人材の流出を防ぐことを目指す。