2024.02.15 お役立ち情報
〇救急医療の現場における医療関係職種の在り方に関する検討会ワーキンググループ(第2回)
「救急医療の現場における医療関係職種の在り方に関する検討会WG」が2月7日に開催され、国家戦略特区の枠組みを活用した救急救命士による救急車内でのエコー検査の実証試験の可否を議論。
「デジタル田園健康特区」の岡山県吉備中央町などが救命率の向上や予後の改善につながるとして特区での実証の実施を提案したが、安全性や難易度が高いことなどを懸念する声が相次ぎ、引き続きの議論となった、3月末までに結論を出す予定。
救急救命士が医師の指示により病院前で行う救急救命処置は、「自動体外式除細動器(AED)による除細動」や「糖測定器を用いた血糖測定」等に限定されている。しかし、政府が2023年6月に閣議決定した規制改革実施計画の中で、エコー検査(超音波検査)などへの範囲の拡大を安全性や必要性などの視点から検討することとされた。
WGではエコー検査のほか、アナフィラキシーが疑われる傷病者へのアドレナリンの筋肉内注射に救急救命処置を拡大するか、2023年度中に検討する。
緊急手術を要する疾患などが疑われる傷病者に対して救急救命士が救急搬送中にエコー検査を行って遠隔で医師の指示を受けることで、適切な搬送先の選定が可能になるとメリットを強調。
議論では、非常に難易度の高いエコー検査を搬送中の救急車内で実施するのは難しいとの声や、患者の安全面で懸念があるといった慎重な意見が複数出た。ほかにも、エコー検査に関する救急救命士への十分な教育や費用対効果を課題に挙げる構成員もいた。