2024.08.02 お役立ち情報
〇国立大学病院長会議 緊急記者会見(7/26付)
国立大学病院長会議の大鳥会長(千葉大学病院長)は緊急記者会見を7月26日に開催。 全国42の国立大学病院の2023年度経常損益が速報値で60億円のマイナスだったと公表。2004年度に法人化して以来、初の赤字。大鳥会長は「危機的状況の数字が出た」とし、国立大学病院の運営状況は「非常事態にある」とした。半数以上となる22の大学病院で経常損益が赤字だった。
新型コロナウイルス感染症への対応や高度医療の推進により、病院収益は前年度比184億円増の1兆5,657億円だったが、経費が前年度比で641億円増加し、経常損益は60億円の赤字だった。
コロナ補助金の廃止に伴う減収や、働き方改革による労働時間の見える化で支出が増加、物価高騰の影響も大きく「この状態が2、3年続けば、病院は経営破綻に陥る可能性もある」とした。
病院経営を圧迫している主な要因として、借入金の償還による負担(653億円)を挙げ「何とか収益を確保しても借入金の返済に充てなければならず、病棟などの修繕を控えたり、医療機器の耐用年数を1.5倍程度超過して使用したりしているような状況だ」と訴えた。